アストンマーティンといえば、007のジェームズ・ボンドの車として知られている。と私は思っているけど、それは一部の007好きか車好きのおっさんだけで、車に興味がない大半の人は聞いたことがない車かもしれない。アストンマーティンはイギリス車である。
2015年に公開された『007/スペクター』では、ダニエル・クレイグ演じる主人公のジェームズ・ボンドが英国諜報部 MI6の秘密兵器開発部から無断で持ち出した車がアストンマーティンDB10である。
DB10はこの世に10台しか存在せず、基本的には映画の撮影のためだけに作られたモデルである。映画の中では「5億5000万円の車」と表現されているが、映画のわりと冒頭の方であっさりテムズ川に沈んでしまう。
007に登場するスーパーカーは、アストンマーティンを筆頭にどれもカッコいい。過去にはTOYOTA 2000GTがボンドカーとして登場したこともある。
そのDB10がほぼそっくりそのまま実車として発売されたのがDB11である。(と私は思っている)
今はポルシェ911(991後期型カレラ)に2年ちょっと乗っている。何の不満もないどころか、911の完璧なフォルムに勝てる車などこの世に存在しないと思っている。
なのに、心が揺れた。DB11に。
ではなく、実は最初は「フェラーリ ローマ」にである。
フェラーリ ローマというのは、日本では2020年4月に初お披露目されたぐらい最近発表されたフェラーリである。最近のフェラーリはどんどん新しい車種を出しているが、フェラーリっぽさっていうのがあまり好きではなく、まったく眼中になかったのだけど「ローマ」は違った。
フェラーリ ローマはぜんぜんフェラーリっぽくない。とか言うとフェラーリ好きに怒られそうだけど、写真を見た瞬間にカッコいいと思った。
フェラーリ ローマを買いに行った
で、調べに調べて、欲しさが高まって買いに行こうと思ったけど、眼中になかったフェラーリの買い方がわからないので、とりあえずディーラーを調べてノンアポで行ってみた。
ノンアポだし、どこの誰かもわからないし、すっごいカジュアルな格好で来てるし、911で乗り付けたわけでもないのに、都心のディーラーさんはとても親切だった。
お陰で買う気分もめっちゃ高まったわけだが、昨今のイタリアの状況もあり生産も見通しが立たないようだ。今注文すると待ち行列の30番目ぐらいのリストに入れるけど、注文から到着まで1年以上は確実、もしかすると2年かもと言われた。
2年でも「そんなに待つのかー」が正直な感想であるが、フェラーリの買い方とはそういうものらしい。待てない人はすぐに手に入る中古を買うらしいが、ローマは発表されたばかりで中古車が出るのはたぶん1年か2年後、それならとりあえず注文しておこうかと思っていた。
とりあえず見積書と申込書をもらって帰ってきたあと、たまたまニュースサイトを見ていたら「007」の新作映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が4月公開予定だったのが、11月までずれこんだというニュースを見た。そして、家のテレビを付けるとKindle FIreが起動していて、お勧めの映画のところに冒頭の『007/スペクター』が表示されていた。
007は映画館では一度も見たことがない。たぶんテレビ放送か、レンタルビデオか、飛行機の機内でしか見たことがない。でも、子どもの頃から見てるし、全作品見ているかも知れない。
Amazon Prime Video に199円課金して見始めたら、アストンマーティン DB10の登場である。「あれ?アストンマーティンってこんなんだっけ?かっこよすぎない?というか、フェラーリローマに似てない?」と。
007のアストンマーティンというと、スペクターにも登場するが古き良きアストンマーティンDB5である。子どもの頃にカッコいい車と言えば「ポルシェ911」か、「アストンマーティンDB5」だと思っていた。
そんなDB5の系譜を継ぎ、今どきっぽくなったのがDB10であり、DB11だと思えた。そう思うと、過去の思い出も相まってフェラーリローマよりDB11の方が俄然欲しくなってきた。
アストンマーティン DB11 V8を買いに行った
DB11にはV8とV12のAMRが存在する。見た目はボンネットのスリットの数が違うぐらいで、他はまったく同じである。どちらが良いかは走りとか音とかの好みの問題である。値段もそう変わらない。(この価格帯だと誤差レベル)
客先に行ったり買い物に行ったり、普段乗りするつもりだったので、比較すると大人しそうなV8の方に目を付けた。メルセデス製の503馬力のV8エンジンを積んだ車が大人しいわけがないけど。
アストンマーティンのWebサイトから試乗を予約することができたので、買う気満々で試乗を予約した。この時点で何の迷いもなく買いそうだったが、3日後にディーラーを訪れ実車を見たところ、一目惚れした色もあり、購入の決意は揺らがないものになった。
外装と内装を好きな色に注文すると半年から1年ぐらい掛かりそうだったので、ディーラーさんが揃えていたラインナップから選ぶことにした。自分のこだわりより、デザイナーさんがいいと思った色の組み合わせを信じる。
そのさらに3日後には再訪問して、注文書にハンコをついていた。
映画見て車買っちゃうって、アストンマーティンのプロモーションとして映画『007』って優秀すぎない?笑
(この記事はこの日に書いたのではなく、購入時を思い出して書いてます。)
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